コラム第三回
〜音楽〜

ゲームにおいての音楽

ゲームにおける音楽は、どのような効果があるのだろうか?検証してみよう。音楽の効果は、端的にいえば「視覚での表現をサポートする」ものである。 人間の五感のなかでテレビというツールでは、「視覚」「聴覚」にしか働きかけることしかできない。ストレートに働きかけるものが視覚であるとするならば、 それを援護するのが聴覚なのである。これを踏まえてみると、グラフィックやそれが伝える世界観と流れる音楽のアルゴリズムが合致して初めて 意味を成すということが言えるだろう。ドラクエに植松さんが参加しても無理があるだろうし、ストリートファイターにすぎやまこういちが曲を提供しても 違和感がでるに違いない。

ドラクエとすぎやまこういち

ドラクエは中世から前近代のような世界観で成立している。そこにはやはりすぎやまこういちの音楽がふさわしいだろう。 それは、バロック的な音楽がうまくドラクエ、ひいては堀井雄二・鳥山明と溶け合えるからだと思う。バロックは華やかさの中に、別の表現が 隠されているというか、内包されていると私は思う。説得力の高い音楽になりやすいのはそういうことが理由なのかもしれない。 そう考えると、ドラクエはグラフィックにあまり説得力がないし、鳥山デザインもどこか抽象的な表現がある。そこにすぎやまこういちが 説得力のある音楽を融合させているから、いい作品に仕上がっているのではないかと思う。

FFと植松伸夫

では、RPG界でドラクエと双璧をなすFFはどうなのだろうか?植松伸夫はいろいろな音楽を取り入れてはいるものの、基本的には 現代音楽的要素が強いと私は考える。メロディが際立つところと、リズムが基調になっているところが明確に使い分けされている。 これは植松伸夫が狙っていることのようだが、これは視覚的な説得力の高いFFだからこそ行われていることであろう。 植松さん自身も開発後日談で、「グラフィックと折り合いをつけて、音楽で盛り上げるか否かをよく検討する」と述べていた。 確かに。FFのオープニングムービーで重厚なハーモニーやユニゾンがあっても正直つらい…。

まとめ(無理やりだけども)

ゲームというのはテレビを媒体に情報を伝える(家庭用テレビゲームの場合)。その中で聴覚に訴えるもの、つまり音楽は 特に重要な情報伝達ツールといえる。そのゲーム音楽で「良い」と言われることは、すなわちグラフィックとの関連性がうまいということの 裏返しなのだ。グラフィックで伝えたいものにうまくのっかって流れる音楽というのは本当に印象に残る。サントラを聞いていても その音楽がながれる場面が目を閉じると浮かんでくる。「リズム・メロディ・ハーモニー」が作り出す効果は計り知れない。 ゲームで遊んでいて常に流れている音楽、もうちょびっとだけ耳を傾けてはどう?



著者:acespymata

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